座禅草
今朝7時の山荘の気温 9.2℃、晴れ。
座禅草(ざぜんそう)別名・達磨草(だるまそう)とも呼ばれる。
早春の川原で初めて出会ったとき、まさかこれが植物だとは分らず、
思わず後ずさりしたものだった。名称は洞窟の中で座禅を組む僧侶
の姿に因んだものだろうか。
若いころ円空仏に興味があり、どこか姿が似かよっているように
思われ、それ以来、親しみがわいている。
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「おじさん、円空の写真にたくさんの線が引かれてますが
もしかすると、模写でもされたんですか?」
─── 小姫
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むかし(20代のころ)円空仏に憧れてましてね。
実物をなかなか見る事ができなかったので、雑誌の
写真をもとに、大きくキャンバスに何枚も描いたこと
ありました。 そのうちの一枚を、友人の結婚祝いに
贈ったんですが、そのもとになったのが上の写真です。
昨年、その友人に数十年ぶりに会ったものですから
その時の絵を、写真に撮って送ってくれと頼んだんで
すが、少し斜めから撮ったようで、雰囲気がいくらか
違います。元の写真はモノクロですので、好き勝手に
彩色するのが楽しかったですよ。
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「とても柔和な表情の仏像ですが、どういう名前の
仏さまなんですか?」 ─── 小姫
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正式には童子の像なんですが、尼僧像だとも伝え
られています。 エンクさんが秘かに思いを寄せて
いた尼さんだったと言われてます。
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先年、飛騨高山を旅する機会がありました。目的は
もちろん円空さんの恋人に会いたくて。飛騨川の上流
から南下し関市まで来たけれど、おめあての尼様には
会えませんでした。 尼様は数百年経っても恥ずかし
がりやなようでしたよ。
写真はどこで撮ったか忘れましたが、「エンクさんの
恋人」の展示写真です。実物に会いたかったですな。
この像を評した書物の中に、物語風のシナリオが
書き込まれていました。 以下に ───
(鹿島研究所出版会『円空佛』、発行者
河相全次郎、編者・棚橋一晃 ───より)
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「こちらは水芭蕉。真っ白で、虫も敬遠します」
─── 村人・A