文字のもつ豊かさ

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  今朝5時の山荘の気温11℃、晴れ。

  人口1万人と少々。 その町に、生活の基地となるスーパーマーケットが二つ
 あり、その一つに週に一度ほど買い出しに行く。 最近、それとなく感ずるのが
 東洋人の買い物客が多いことだ。 たいてい話す言葉でわかるが、そうだという
 目でしばらく店内での動きを追うと、どこがどうと指摘できないけれど、体の動き
 の微妙な点が違う。 商品を見まわす姿、商品を手に取る動作、その商品が気に
 入らないときの元の場所に戻す動作、それらが日本人とは微妙に違う。
  着物 (和服) 文化の残り火かなと考えてみた。 日常生活で着物を着ることが
 なくなったが、茶の間のテレビには、時代劇とか大河ドラマなどで女性の着物姿
 が当たり前に映り、その所作が習う事はなくても視聴者にしみ込む。 歩く姿が
 いくらか前のめりだったり、商品を手に取って眺めるまでの所作がどことなく簡潔
 で美しいとか ・・・。 日本人のアイデンティティの一つが、習うことはなくとも受け
 継がれているような気がする。
                        *
  掲載写真は、その買い物帰りに撮ったもの。 何の変哲もない風景(左上)だが、
 その一部を切り取ってみると(右下)、美瑛らしくなる。 雑多の中から気に入った
 ものを探し出すというマニアックな行為が、美瑛好きな旅人たちにはたまらないの
 かも知れない。

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  日本は朝鮮半島から多くを学んだが、ただ文字だけは中国から伝わった漢字を
 あれこれ工夫して、漢字、カタカナ、ひらがな等を混ぜた独特の文章体形を生んだ。
 幕末に日本を訪れた西洋人が、一般庶民の識字率の高さに驚いたそうだ。 町民
 にも寺子屋が学校代わりをしていたからだという。 かわら版が当たり前に読まれ、
 春画や枕絵に漢字かな混じりの文章が踊っていて、庶民を喜ばせていたようだ。
  朝鮮半島では、官吏やエリートたちの間では漢字が公式な文字として使われて
 いたらしいが、一般庶民は長い間文字を持たなかったと聞く。 ようやく15世紀に
 (日本の戦国時代) 李氏朝鮮がハングル文字を創るまでは、一般庶民の識字率
 はかなり低かったらしい。
  ハングル文字は知らないが、漢字は象形文字から生まれたと聞く。 漢字学者の
 白川静さんの話だと、漢字は祭祀から生まれた宗教的、呪術的な匂いのする文字
 だという。 偏にしてもツクリにしても祭事上の姿が元になっているそうだ。 それが
 日本に渡ってきてからは和製漢字も創られた。 「峠」 なんて文字は笑えるくらい
 すばらしい。 そういう目から眺めると、ハングル文字の、あの記号化されたような
 姿は、ありていに言ってみすぼらしい。 漢字やそれを簡略化したかな文字ならば、
 文字を一字眺めていても想いも湧くが、暗号文字みたいなあの記号からは、情緒
 の片りんも見えてこない。
  以上は誤解している部分も多いかとおもう。 でも、文字自体がもつ、やわらかさ、
 しなやかさ、奥深さといったものが、それを使う国民性を作り上げてゆくことだって
 有り得るのではないか。

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       「おはよう、爺。 今朝はがんばったね。 よほど退屈だったんだ?
      まぁ、アルファベットだって24の表音文字、一字一字に意味は無い
      暗号みたいなもの」
                         *
       「その組み合わせで語彙ができるから、一般的に漢字より長い。
      例えば、‘ 国 ’ は ‘ country ’ と長いし、一文字違うと意味が
      まったく変わってくる」
                         *
       「漢字のほうが、文字としては絵画的で、想像力が湧くよね」
                                ─── 仙台姫
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         「おじさん、おはようございます。 今夜の 『ららら♪・・・』
        ウエストサイド物語の音楽ですね。 おじさんはどの曲が
        好きですか? 私は 『体育館のダンス』 と 『クール』 が
        好きです」                    ─── 小姫

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          やはり、変拍子のジャズっぽいのが好きなんだね~。
         おじさんも 『クール』 大好きだけど番組で出ますかねぇ?
                        *
         YouTube で聴けますよ。 『クール 』 も 『アメリカ』 も。

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         「おじさん、お姉ちゃんスゴイ! YouTubeでウエストサイド
        観てたら、その場で英語の歌、和訳してくれた。
         お姉ちゃん、カッケ―!」             ─── 小姫

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        「爺、暇そうね。 ゴロゴロ寝たり起きたり、お酒飲んだり?
       どこからもメール来ないしね」            ─── 仙台姫

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              たまには、PCも休ませてあげないとね。
                         *
           おっと、村人さんからいつものメールが入ってます。

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         「ニセアカシアの花がたくさん咲いています。
        油でカラッと揚げると蜂蜜の香りがして予想外に美味しい」
                                 ─── 村人・A
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                   (この広さが寂しさ)

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        ニセアカシアの白い花を、フリッター (洋風天ぷら) にして
       お客様に供したことがあります。 好評でしたが、いかんせん、
       この花の時期、かんじんのお客様がありません。
        きょうの作品ですが、描いていて、空白部分を埋めるのが
       おそらく面倒になり、その時点でこの題名を考えついたんでは      
       ないでしょうか。 私ならきっとそうします。

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         「・・・。 作曲者のバーンスタインは、生前よく札幌に来て
        いたそうですね。 おじさん、演奏聴いたことありますか?」
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         札幌で毎年行われる、「PMF(パシフィック・ミュージック・
        フェスティバル)」 を主催し、その第一回 (1990年) のあと
        亡くなられたそうです。 おじさんが美瑛に移り住んだのが
        1989年ですが、聴きに行く余裕がなかったですね。
                         *
                バーンスタイン、好きなんだ?

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            「父が好きで、『ウエストサイド物語』 のビデオ、
           小さい時から何回も観てたから」    
                         *
           「おじさん、『クール』 も 『アメリカ』 も出なかった
          ですね。 お姉ちゃん、レンタルDVD借りてくるって。
          お姉ちゃんにも火がついたみたい」   ─── 小姫

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                 お姉ちゃん、きっとハマるよ。

Filed under: お便り,歴史  タグ: — tomi 07:21
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