フェルメールの部屋の壁

     「おじさん、こんにちは。 その後、体調はいかがですか。
      ・・・・・。
     ニュースで、フェルメールの絵の背景の壁に、後の世に塗り
    つぶされた部分があったと伝えられてますが、おじさん興味
    ありますか?」              ─── 小姫

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     おじさんも驚いてます。古い時代の絵画ではよくある事で、
    あのダヴィンチの絵でも、X線で透視すると、塗り替える前
    の最初の絵が現われてくる事があるそうです。
     フェルメールの絵の大部分は、北側に面した部屋で、画面
    に向って左が東、壁側が南です。 北側の部屋は直射日光が
    当たらず、陰影が柔らかく、じっくりと光と遊ぶには適して
    ます。
     問題の絵ですが、おじさんも若いころ模写した一枚で、今
    でも山荘の食堂の壁に所を得てます。

          1-DSCF8207

            1-1-DSCF8205

     問題の場所は、若い女性が手紙を読むその背後の壁の上側。

            1-DSCF8205

     模写していて、ここだけ壁の色が不自然に変わっているのが
    納得いかなかったのを記憶してます。
     フェルメールの同種の絵では、壁面にオランダの地図などが
    掛けられてますが(下の絵)、言われてみれば、この絵だけは
    広い壁面が不自然に拡がってますよね。

           1-e38395e382a7e383abe383a1e383bce383abe383bb1         
               (爺の模写)

     でも、この何も無い壁の広がりが、爺は好きなんですがね。
    きっと後世の誰かが、この壁面に飾ってあった絵画(?)が
    鬱陶しくて、勝手に(稚拙に)塗りつぶしたのかも知れませ
    ん。
     爺も、この犯罪者に同意見です。この壁面の何もない広が
    りが、あらためて好きです。手紙を読む女性の 「想い」 が
    後頭部の上に拡がるようでね。

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    「おじさん、おばんです。 納得です。他の同種の絵のように
    地図とか絵が掛けられていると、どうしても手紙の内容がそれ
    らと関連づけられてしまいますね。
     同じような構図で、青い衣服の妊婦さんが手紙を読んでる絵
    がありますが、背後の壁に地図が掛けられています。絵を観る
    人はきっと、この婦人の御主人の旅先からの手紙だと想像する。
    でも、今回の絵は、誰からの手紙なのか、どういう内容なのか
    は想像するしかない。おじさんの指摘のように、壁に何か暗示
    するような物が描かれると、手紙の内容が限定されてしまう。
     おじさんのおっしゃる通り、この壁には何も描かれない方が
    いいですね」                ─── 小姫

Filed under: 未分類  タグ: — tomi 21:52
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